新卒就活

自己PRで「売上向上」エピソードは危険?アピール時の注意点と対策

こんにちは!ゆうきです。

人気のアルバイトと言えば、「カフェ」「レストラン」「居酒屋」などの飲食店や、「スーパー」「コンビニ」などの接客業が多いイメージですが、せっかく勤務していたなら、就職活動の際にも「自己PR」や「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)」のエピソードとして従業員の経験を活かしたいですよね。

そこで今回は、エントリーシートや面接の自己PRや学生時代頑張ったこと(ガクチカ)でアルバイト等の勤務経験を語る際の注意点とその対策について記していきたいと思います。

ゆうき

次のような人にオススメ!

  • アルバイト経験を自己PRで使いたい
  • 接客業の経験を就活で話したい
  • 自己PRを書く際の注意点を知りたい
ガクチカで「学業」について書いてはいけない本当の理由。その対策とは?エントリーシートで大学や高校で「勉強を頑張った経験」について書こうと思っている人も多いのではないでしょうか?しかし、ガクチカに学業について書くにあたってはいくつか注意が必要です。そこで今回は、ガクチカで「学業について書くことが好まれない理由」と「それでも学業について書きたい!という人に向けた対策」を記していきたいと思います。...

自己PRの”大前提”

自己PRの理想

アルバイトのエピソードに限りませんが、自己PR(ガクチカ)で話す内容は、「○○を話せば内定をもらえる」という絶対的なモノはありません。自分が自信を持ってアピールできるエピソードを話すことが最も重要です。また、理想として目指すべきは「自分が自信もってアピールポイント」と「企業が就活生に求める要件」が一致することです。

”受かる自己PR”を書くためには

自己PR(ガクチカ)を評価する企業側は、採用ターゲットや採用方針を定めており、それに従って決められた採用基準がある場合がほとんどです。選考は書類や複数回の面接など、一人の候補者を複数人で選考するため、何人の採用に関わる人全員がこの基準を共通認識していないと、その企業が本来採用すべき候補者が採用できなくなります。

”受かる自己PR”を書くためには、この企業側の背景を利用し、志望する企業の「採用基準」や「採用ターゲット」を理解することが最も近道です。では、どのように理解すればよいのか?その答えは「企業説明会等でその企業が採用したい人物像を直接伺うこと」です。就活生側から問いかけなくとも、企業説明会で人事が「我々の会社が求めるのは○○な人です」と初めから言ってくれることもしばしあります。この言葉を見逃さず、メモしましょう。この内容を基に、企業側が求める人物像に沿った自己PRやガクチカを作成し、エントリーシートや面接でアピールしましょう。余裕があれば、複数の自己PR文を用意しておき、企業によって使い分けできる準備までできると良いでしょう。

「売上を〇〇%上げた」は要注意!

盲目的に行動の成果を数字で表すのはやめよう。

よくあるアルバイトや前職のエピソードを用いた自己PRに、「店舗の売上〇%を向上させた施策」をテーマにしたものがあります。「○○したことで店舗の売上を〇%向上させた」などです。しかし、「それって本当にあなたの力で売上が上がったの?」と思う自己PRがとにかく多いです。「自分の行動が売上向上に繋がった」かどうかは分からないけど、「結果を数字で表した方がいいって言われてるし、、」というだけ感覚で盲目的に数字を書いている印象です。

無理に売上向上に繋げて、「それって本当に売上に効果あったの?」と疑われてしまうと、自分の成果を相手に分かりやすく伝えるはずの数字が意味を為さなくなります。特に、アルバイトの自分の行動だけでは売上に繋げにくい接客や従業員との関係性構築を行った場合などは無理に「自分が売上を上げた」という内容に繋げてもロジカルさに欠けます。そのため、行動の成果を数字で(定量的に)評価する場合は、自己PRの施策部分の内容が「売上を〇%上げました」という結果に繋がっているか、誰が見ても納得感があるかを”必ず”確認しましょう。初見の人に見てもらうこともオススメです。

成果を数字で表しにくいエピソードは、どう書けばいい?

ここで新たに出てくる疑問として、「成果を数字で表しにくいエピソードはどうアピールすればいいの?」ということです。この疑問は多くの就活生が抱えているのではないでしょうか?結論、行動の背景をきちんと伝えれば、数字で表せていなくても問題ありません

先述のとおり、自己PRの理想として目指すべきことは「自分が自信もってアピールポイント」と「企業が就活生に求める要件」が一致することです。そもそも、「アピールポイント」も「要件」も、数字で表すもの(定量的)ではなく、状態や様子(定性的)ですよね。自分が志望する企業で入社後活躍している状態や様子を人事にイメージさせるのが自己PRなので、直接これまで自分が頑張って取り組んできた様子や姿勢、意識がその企業において再現性高いものと認められればそれで良いのです。「成果を数字で定量的に表せ」というのは、入社後の活躍する姿をイメージさせる手段の1つに過ぎません。

成果を定性的に表す書き方の例

成果を数字で定量的に表しにくいエピソードのアピール方法について、「顧客満足度を高めた」話を例に、少々具体的にお話しできればと思います。

例:顧客満足度を高めた経験

ビジネスの目的は売上向上だけではない。

ビジネスは売上(利益)を上げることだけが目的ではありません。お客様を満足させ、社会に豊かさをもたらすことも大きな目的の一つです。利益追求だけでなく、これらの社会貢献を理念として掲げる企業は沢山あります。であれば、直接は売上に繋がらないものの、お客様の満足を想って懸命に努力できる人を多くの企業は評価します。(結果主義の会社もありますが。)

毎週何日も勤務している人なら、直接売り上げには繋がらないけれど、お客様のために汗水たらして頑張っていることは多々あると思います。売上に直結した経験が輝いて見えるかもしれませんが、何かしら想いを持って懸命にアルバイトに臨んだ経験が一つでもあるならば、それを素直に書くべきです。

顧客満足度は数字で表すな

顧客満足度を高めた経験を書く際は、CS(顧客満足度)評価を店舗として取っていた場合は数字で成果を表すことも可能です。しかし、大事なのは「満足したお客様の気持ちや行動の変化を捉えることです。ここで、「顧客満足度が2.5点から3.5点に上がった」と定量的に表しても、その凄さがかえって分かりにくくなります。

数字上での変化より「お客様から○○と評価してもらうことが増えた」というお客様の生の声であったり、「お客様が店を知人に紹介してくれるようになった」という利用したお客様の行動や意識の変化であったりなど、自分が力を入れた経験の評価を定性的に書く方が、貴方の行動の裏にある意識や想いが人事に伝わりやすくなります

このように、当時の行動の背景や想いを鮮明に伝えることができると、定量的な評価だけのPR文に比べ、何倍も入社後活躍する貴方の姿を再現性高くイメージさせることが可能です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

就活生と自己PRやガクチカについてお話ししていると、「ガクチカや自己PRの成果は数字で表さなければいけない」と勝手に思い込んでいる方によく出会います。もちろん、定量的に数字で表すことで成果を分かりやすく伝えることは出来ますが、これは手段であり、それ以上でもそれ以下でもありません。

あくまで自己PRを話す目的は「入社後、志望する企業で自分が活躍している姿や様子を人事にイメージさせること」です。入社後に再現性のある姿勢や意識について、しっかりと伝えることができれば、必ずしも数字で成果を表すことにこだわる必要はありません。この点ぜひご認識いただいた上で、自己PRやガクチカを作成してみてください!